ゆるふわOLの日記

元激務系・現9時5時OLの日記

鏡を見る少女

駅に鏡の前に立って, ずっと自分の姿を見つめ続ける少女がいた。

 

彼女は身長170センチ程度, 顔は中城あゆみくらい小さくて, アンニュイな表情は垢抜けさえすれば人気モデルになれるであろう貫禄を感じさせた。制服姿だが, すでに事務所には入っているだろうか。

 

今日, 私は父と祖母に会いに, 川崎まで行ってきた。毎年恒例のことだが, 美味しい卵をもらったから取りに来いというのだ。実に1時間半かけて暑いなか祖母の家まで行く。ついた頃には2時だったが, 昼食が出てきた。

そのもらった卵で作られた卵かけ御飯とニチレイの唐揚げ, 酒の塩焼きを食べる。卵かけ御飯は, ご飯の温めが足りないせいでうまいというよりむしろまずい。その飯を書き込みながら,従妹が自衛官となって働き始めたこと, 妹が祖母にお年玉をあげたことを話した。

しばらく話して, 父に駅まで送ってもらった。

 

毎度のことだが, 両親に会うことは緊張する。
1年前仕事を休んでいたにもかかわらずNY旅行に行ったせいでつくった借金を返していないことを責められるのではないか, 妹と比較して甲斐性がないことを嘆かれるのではないか, 仕事が続かないことをなじられるのではないかと思ってびくびくするのだが, なんのことはない「食べているか?」と聞かれる程度のことである。あとは世間話, 運動しているのに痩せないだの最近業界の景気が悪くなってきたと父が語るくらいである。

 

父にもらった「教団X」(我が家は読み終わった本は家庭内で回すのだ)を読みながら, 新宿に向かう, 紀伊国屋で「太平洋戦争のロジスティックス」という本を見つけてきになるも, 時間がないのでメモをとり ,時間がないと言いながら無印でワンピースを買った。生地が二重になっていて非常に理想的なワンピースであるのだ。

 

用事を済ませて帰ったのち, 冒頭の少女を見つけた。 

 

私も昔は鏡ばかり見ていた。芸能をやっていたからというのが言い訳だ。誰もが振り返るくらい綺麗でないと, 売れないからだと言っていた。

その言い訳は半分正しく, 半分は間違っている。
預金口座を見てにやにやしているようなものなのだろう。資産があることを確認して安心したいのだと思う。

 

彼女はこれから10年後どんな姿になっているだろうか。
鏡など必要としない強さがあればいいなと思う。