ゆるふわOLの日記

元激務系・現9時5時OLの日記

ジョーカーゲーム

1ヶ月くらい前, アマゾンプライムで『ジョーカーゲーム』を見ることにはまっていた。ブームはアニメを超え, 原作を読み尽くしても尚続いている。

 

 

ジョーカーゲーム』は第二次世界大戦開戦直前に設立された帝国陸軍のスパイ達の話だ。各スパイが活躍する様を短編で追っている。

彼らは, サイパン島が消された地図からサイパン島の場所を問われ, その後その地図の下に置いてあった品物を問われると言ったテストを突破し, 真冬の海を泳いだ後, 意味のないテキストを暗唱させられると言った訓練をやすやすとくぐり抜けた者達だ。

「彼らを支えているのは, 自分ならばこの程度のことはやれなければならないという思いなのだ」と何度も作中に出てくる。

 

ふと, 私がその時思い出したのは, 証券会社の投資銀行部門で働く友人の顔だった。彼は, 早くて夜中の2時, 遅くて4時まで働き, 朝何事もなかったかの様に7時に起きて出勤していった。

彼は言った「ゲームみたいなものだ」と。一つ一つのイベントをクリアしていくことに喜びを感じているのだと。

 

こういうタイプの人は私の周りに多くいた。一般的に優秀とされている様に思う。そして私は, こうなれなくて脱落して別の世界にきた。

私は常々, 彼らのこだわりのなさと言うものが恐ろしかった。政治的な主張も, 趣味的な主張もほとんどない。いや, 美味しい食べ物やスタイリッシュな衣服を好んでいるかもしれないが, それに対し強い「こだわり」の様なものを感じることは少なかった。

 

それはおそらく強みと言うべきだが, こだわり≒強く欲しいものがないにもかかわらず, 過酷な環境に身を置く姿は正直狂気としか思えない。同時に狂気は一種の様式美として目に映る。ジョーカーゲームに惹かれるのもそんな理由か。

 

私の様な凡庸な人間には眩しくうつり, 惹かれるのだ。