ゆるふわOLの日記

元激務系・現9時5時OLの日記

ゴーン・ガール

私には, 借金がある。去年鬱状態で働けなくなった数ヶ月間に作ったリボ払いの残りと, 住民税を払った際にできたカード・ローン。特別徴収にしないで, まあそのうち払えるだろうと思っていたら普通に払えなかった。ダメ・シャッキン・ゼッタイ。

 

このカード・ローンが意外とやっかいで, リボ払いはまだなんとかなっているのだが, こっちはなかなか減らない。子供のころ親に「借金だけは絶対にしてはいけません」と言われたのに, こんなにあっさり借金持ちになるとは思わなかった。しかもここに, 奨学金と医療脱毛のローンが加わる。完全なる多重債務貧困女子である。東洋経済の女の貧困特集にでも応募しようか。高学歴の貧困女の末席に加えていただけるだろうか。

 

上記のような借金のことをちらっと彼氏に話した。なぜならば, 月給が私のほうがあるせいで, なんだかとても余裕があるように見られていたからである。実際は差額以上に返済に消えているので可処分所得は私のほうが小さい。

 

すると「早く返しなさい。とにかく早くなくさないと増えていくから」と言って, カード・ローン分をまるっとネットバンクから私の口座に振り込んでくれた。

正直何が起きているのかよくわからなかった。あまりにもあっさりと早急にことが進みすぎている。感謝ももちろんあるのだけれど, え?なんでそこまでしてくれるの?というのが正直な感想だった。それに対して, 実質的に家計を同一にしているのだから, 私のお金をこれ以上減らさないことは, 自分にも利があるという。

そんな言い分が屁理屈であることは百も承知で, 彼は要するに良いひとなのだと思う。そして, いままでそうやって助けてくれた人が親以外にいなかったのでとても嬉しかった。振り込んでくれた金額はほぼ彼の全貯金である。私が彼の人生の一部としてカウントされていることが嬉しかった。

 

感動のあまり家に帰ってから, 今ならいけると思って一緒にゴーン・ガールを見ることにした。

 

 

 

ゴーン・ガールはデイビッド・フィンチャー監督のサイコスリラーである。結婚5年目に妻が失踪し, 夫が殺人を疑われることになる。二転三転するストーリーがとても面白いのだが, この映画, 見終わったあと漏れなく結婚願望が消える。結婚なんて恐ろしいこと決してすべきではないという気分になる。

というわけで, 見せることを躊躇していたのだが, 今ならいける!と思って彼氏と一緒に見たのだ。その結果, 空気は重くなり, 原因不明の頭痛に二人とも見舞われた。

感想を求めると彼は一言, 

 

「そうだな・・・結婚するには相性を3年以上確かめる必要があるってことがわかった」と言った。

 

そんな・・・。

 

ノング インレイ

ノング インレイ

私があまりに高野秀行氏にはまりすぎたせいで, 彼氏が「またその男の名前〜?」と嫉妬していた。いいでしょう別に好きな作家の話題を何度出しても。

 

文句ばかり言っているわりに, その高野秀行氏が, プレジデントオンラインで紹介していた「ノング インレイ」という高田馬場ミャンマー料理店に行きたいと言ったら, 意外と普通に一緒に行ってくれた。

 

president.jp

 

ノング インレイは, 高田馬場にあるミャンマー料理・シャン料理の店である。シャンというのはミャンマー少数民族である。シャン人と呼ばれているが基本的にタイ人と同じ民族と考えていいらしい。彼らは, 納豆を日常的に食べている, というのもまあ高野氏の著作の受け売りなのだが, 私は本に書かれたアジア納豆を食べてみたかったのだ。


 

ノング インレイは高田馬場駅前の雑居ビルのようなところにある。薄暗いビルの中に入っていくと, 壁が鮮やかな黄緑色の店があった。中に入ると彼氏の顔が緊張していることがわかった。後で本人に聞くと, この瞬間「忍耐モード」に入ったらしい。

 

私にとっては, 東南アジアの料理は珍しいが彼にとっては月に一回出張で行くため, 見慣れている上に飽き飽きしているらしい。しかも都合の悪いことに, 納豆はおろかパクチーも食べられない。私が隣で納豆ご飯を食べることも嫌がるし, 海外の接待でパクチー料理が出ると, できる限り食べないで酒ばかり飲むらしい。

 

かわいそうな気もしたが, 川魚とパクチーが入った麺を注文した。納豆チャーハンは写真を見た感じだと日本の納豆を使っているようだったので遠慮した(一応気をつかってみたのもある)。彼は「食べやすそうだから」という理由でタンドリーチキンを食べていたが, 私が食べる麺は「頼むから近づけるな」「このあとしばらく近くに寄るな」というほどにパクチーの匂いが強く無理だったらしい。

私にとっては 実際とても美味しかった。ぴりっと唐辛子が効いていて, 川魚も臭みがなくて美味しい。麺もありがちなフォーだが, コクがあって美味い。

 

料理を食べながらミャンマーの話になった。もうすぐ会社から誰か出張で行くらしい。いいなあ私も行きたいなと言っていると, 彼は「自分はいいや, ていうかどこでも行けるし」と海外営業らしいことを言っていた。そういえば私がクレイジージャーニーを見ていても, スラムとか市場とかそういうものに一切の興味を示さず「ああ, そんなもんだよね」ということばかり言っていた。マニラのスラムの近くに行ったようだし, つてもなくベトナムで新規開拓営業をしていた。よくよく考えたら, 彼もクレイジージャーニーだったのか, と気がついた。意外と身近にいるものだ。ただし, 私がクレイジージャーニーになるにあたっても一番のハードルは彼である。


決して私を危ないと思われるところに近づけようとしない。

 

ミャンマーに行くなんて絶対だめ。危ない」だそうです。

  

 

台風の夜に

雨が外でうなっている。

 

さっき駅を出たら小雨だったのでしめしめと思って, 夕食を買いコンビニを出たら, まさにその瞬間に豪雨に変わった。
レベル1の雨からレベル40の雨へのグレードアップである。ほとんど瞬間的な変化だったので, 「うそでしょ」と思わず声がでた。

 

傘も持っていなかったので, 焼き鳥の入ったふくろを片手に家に帰る。5秒で全身びしょ濡れになった。髪から大粒の水が滴って, ワンピースは入水でもしたかのように体にはりついている。

 

漫画かよって思いながら, 今家に返って服を着替えて今これを書いている。Amazonの荷物が来るはずだからシャワーを浴びられない。辛い。

クレイジーに旅がしたい

高野秀行氏にはまった

半年前にチェコ好きの日記さんが高野秀行氏を絶賛しているのを読んで私もだだはまりした。

 

aniram-czech.hatenablog.com

 

高野秀行氏は, 辺境ライターと称して, 未確認生物を追ったり, 政情不安な地域を旅している人である。阿片を栽培してみたり, ソマリアに行ってみたり, アフリカで怪獣を追ってみたり・・・。 

とにかくハチャメチャなことをしているのに本はすごく軽いタッチで読みやすいのに主要どころはたちまち読破してしまった。
個人的には, 「謎の独立国家ソマリランド」と「西南シルクロードは密林に消える」が好きだ。

 

 

 

そしてクレイジージャーニーにはまる

 

私に高野秀行氏を紹介した(もちろん私が勝手にそう受け止めただけだが)チェコ好きさんが, さらにクレイジージャーニーを紹介していたのでこれもまたはまってしまった。

行きづらくて奇妙なところに行って, 写真を撮ったり文章を書いたりする人が大勢出てくる。奇界遺産の佐藤健寿氏とか, スラムや犯罪を追っている丸山ゴンザレス氏とか, アフリカの少数民族を撮影するヨシダナギ氏とか。

それを見ながら感じたことはただただすごいなーとかただただ羨ましいなあとかそういう月並みな感想であった。

 

私も旅行するのは一人が好きな方だけれども, 女一人ということで私はガイドブックが安全と伝える観光地からほとんど出ないし, 移動で体調を崩すので到着まで車で数日なんてところにとても行ける気がしない。

 

とはいえ, おそらくクレイジージャーニーな人たちも危ない目に散々当っているし, 移動中吐いた話もたくさんしている。

ということは単に私がびびりなんだろう。

 

アフリカに行きたい

クレイジージャーニーを見ていてもさらに思いを強くしたことは「アフリカに行きたい」ということだ。「謎の独立国家ソマリランド」を読んでいた際に, 文章の合間にあるグラビア写真に心奪われた。

特に女性のファッション!

これはクレイジージャーニーに出演するヨシダナギ氏が撮影するような, いかにもアフリカの先住民族といった民族衣装もまた美しいのだが, 先住民族の住む地域に向かう道中, モブとして映るエチオピアの市場にいるおばちゃんとかが纏っている布なんかもとても美しい。

 

 

だいたいが原色で, 大きな柄がついている。例えば真っ赤に白字で幾何学模様とか。それが, 彼らの黒い肌と茶色い土に映えてとてもとても美しいのだ。あの服着たい。

「恋するソマリア」の表紙の女性(彼女は高野秀行氏を案内してくれるジャーナリストなのだが)がわかりやすいと思う。とてもおしゃれだ。

 

 

旅に出たい

 結論としては, つまりアフリカに行きたいということなのである。
そのうちに行こうと思う。

 

昼のお姉さんと夜のお姉さんが思う"やばい"男性との付き合い方

先日私のいないところで, 人事と他の女子社員が社内の男性の中で"やばい"と思う人のランキングを出したと聞いた。
ここでいう"やばい"というのは, 「ストーカーになりそう」とか「セクハラしそう」とかそういう意味のようだ。

 

そのランキングは, 女子社員全員で意見が一致したらしく, 1位から3位までが発表された。1位:エンジニアAさん, 2位:デザイナーBさん, 3位:エンジニアCさん・・・って, ここまで聞いて1位と2位にはすでに自分がアプローチを受けていることに気がついた。

 

1位のAさんからは, 一度帰り道が一緒になった際に, LINEを交換してほしいと言われて応じたら, 1スクロールじゃ読み切れない量の超長文LINEが飛んできた。

なんだこれは, と思ったのだが私なんかよりも会社に貢献している優秀なエンジニアであったし, 断りづらいのでやんわりと当たり障りなく返していたら, しばらくそのLINEは続いて, 自分の過去の恋愛を滔滔と語られたり, 日曜日の夜に家に飲みに来ないかと誘われるなどした。
うーん, なぜサシで飯すら行ったことない女子社員を家に誘えるんだろうか・・, 世の中は広いなと思った。

 

2位のBさんは, 連絡先は交換していないものの, 社内チャットツールで「明日の夜一緒に帰りませんか?」とか「今日の服装はセクシーですね」などといったメッセージが入った。
この件は1位のAさんの後だったので, メッセージを返すことそのものをせず無視を決め込んだ。まあ, Aさんに比べたら彼が辞めても損失は少ないだろうし。

 

こうやって, なんだかんだコミュニケーションをとってしまっている私とは対照的に, 他の女子社員は防御姿勢に入っているという。

「私絶対目を合わせないようにしているもん」とか, 「飲み会で席が遠くなるように座る」とか。

それに対して私はLINEを返してしまったり, 誘う隙を与えるなど防衛本能が働いていないらしい。

 

この話は割と衝撃的だった。

一つ目は, 昼働いているお姉さんというのは, 周りの男性と性的(セクハラ的)なトラブルにならないように常に意識を払って生活しているということ。そもそもそんなリスク考えたこともなかった。もちろん, 前の会社でも「あのパートナーやらかしたらしい」など噂にセクハラの話は聞いたものの自分も当事者になると考えたことがあんまりなかった。二つ目は, とりあえず聞かれたら連絡先を交換したり, 当たり障りなく会話するといった脊髄反射的な行動は普通のお昼のお姉さんはあんまりしないものなのだということ。

 

一つ目は,単にぼんやりしているだけなのだが, 二つ目は多分私のキャリアの問題だと思う。

私は, 昼間に会社員(OL)として働くより夜のお姉さんとしてバーやクラブやキャバクラで働いていた期間の方が圧倒的に長い。

特に最後に働いていた100席位ある大箱のキャバクラで受けた教育は今でも根強く覚えている。たとえばこんなことを教えられた。


まず, とにかく連絡先を交換してメール(やLINE)をばら蒔けと言われた。メルマガで良いと。返事が返って来ようが来まいが気にしてはいけないという。100件送って, 99人に鬱陶しがられても1人が来店すれば勝ちだ。

そして, あんまり多くの人に好かれないようなタイプの男性に注力して営業する。なぜなら, みんなに好かれる優しくてスマートな人は, みんなが一生懸命アプローチするので競争力が高い。一方ほとんどの女性が嫌がるような人, たとえば会話が盛り上がらないとか, すぐ説教するだとか, すぐ口説くとか・・・そういう人は誰も営業しないので, 競争率が低いから比較的お客さんにしやすいのだ。

 

そのときの癖で私は連絡先はばらまくものだと思っているのですぐ教えるし, 返事がくればとりあえず当たり障りなく返す。それに, 女子社員に"やばい"と言われてしまうような, 女性との距離の取り方がスマートでない男性というのはすべからく注力すべきターゲットに見える。AさんもBさんもその会話の仕方, 連絡の取り方ともに昔よく見た光景でしかない。少し営業したら, 1回や2回は来店してくれるものだ。ただし, 要求が高いので忍耐力勝負になるけれど。

 

そんなわけで, 未だにアプローチを受けると私は脊髄反射的に愛想よく振舞ってしまう。3日くらいして, 1銭の得にもならないことに気がついて無視するようになるけれど。

AさんもBさんも現在は放置している。これが夜のお仕事だったら, こっちから連絡するんだけどなと思いながら。是非とも彼らには幸せになって欲しいと切に願う。

 

 

 

 

 

 

読む速度

ふと本屋で「鹿の王」を見つけたら止まらなくなってしまった。いつものことながら, 月曜に読み始めて火曜日には文庫になっている1, 2巻を読み終わってしまい, 3, 4巻の発売を待ちきれず, 別のシリーズまで買ってしまった。
そしてたった今, 「獣の奏者」を番外編の短編集含め全て読み終わったところだ。

 

 

 

読み始めたのは昨日の朝。読んだ本の数5冊。所要時間10時間といったところだろうか。

 

上橋 菜穂子氏の小説のようなが読んでも楽しいファンタジーというのは, 小中高校生のころ散々読み散らかしてきたわけで, 夜通し「ハリーポッター」に熱中し, 「指輪物語」をなんとか読み通して, 富士見ファンタジア文庫やら電撃文庫に耽溺していたころと大して変わらず成長もしていない。

大人になってからは, お金がもったいないからなるべく近寄らないようにしていたが, 疲れるとやっぱりタガが外れてしまう。

 

私が本を隣で映画を見ていた恋人は, 私があまりの速さで本を消費していくことに驚いていた。「これまで本は耐久消費財だと思っていたんだけれど, 消費財だったんだね」と彼は言った。彼曰く, 文庫本なら読み終わるのに2週間から1ヶ月かかるらしい。

だから私は, 最近本を英語で読んでいるのだ。英語で読めば, 2時間で読み終わる小説が3ヶ月かかる。その分時間が保つからお金を節約できるというわけだ。

その読む速度の差に母語と異国後との差, 私の語学能力のなさをひしひしと感じざるをえない。

 

少女時代から, さして成長していないとはいえ, 最近小説を読みながら, 今までと違うことに気がついた。昔は, 物語はただそこにあるもので, いやむしろ神から遣わされた存在のように作者の息遣いを感じることがなかったが,  最近なんとなく, この本がどのようなプロセスで書き上げられたものなのか想像ができるようになった。

 

手元にどんな資料が置いてあるか, どんな人にヒアリングを行ったか, 元になっている伝承, 書くときのペースなんかがなんとなくわかるようになった。そのあとの, 校正や本に仕立てるプロセスも知識として知っているから, フローが浮かぶ。

 

それはもちろん, 私にもできるというわけではない。
複数の人間が関わる事業として, 書籍が見えるようになったというだけのこと。

 

最近は, 物語の裏にある, 人の活動を想像することも楽しいと感じるのだ。

 

 

蚊取り線香と夏の夜

六本木から芋洗坂を下って行くと, 炉端焼き屋がある。いかにもな和風の建築で, 縁側に座って料理を食べられる。いつも外国人観光客でいっぱいで, 昨日もアメリカ人のグループが写真を撮っていた。

先月から, その店の前に行くと蚊取り線香の匂いがするようになった。7月に入って, 蝉の声が響くようになって, 夕暮れ時に坂を降ると, あたかも子供の頃地元で過ごした夏のように感じられた。

 

「港区に蝉はいないんじゃないか?」

と, 一緒に住む恋人は私に言った。けれども, 蝉の声はしているし, 近所のドラッグストアには, 虫刺されの薬が多量に置いてある。そういうものを見ていると, ここがあくまでの自分の子供のころの自分の人生から地続きであることを強く感じる。
大きく何かが変わることはない。